一軍復帰で大活躍 中日・高橋周平はCS進出“最後の切り札”
「3カ月ぶりのスタメンで緊張しました。ランナーをかえせてよかった」
お立ち台で笑顔がこぼれた。
中日の高橋周平(22)が28日のDeNA戦で約3カ月ぶりに一軍復帰。6番・三塁でスタメン出場すると、2安打4打点の活躍を見せ、チームも今季最多の15得点の圧勝で連敗を5で止めた。
この日、急きょ一軍昇格が決まった。ナゴヤドームでは午前10時20分から、二軍戦が行われ、高橋は三塁打を放っていた。それを見て昇格を決めた谷繁監督は、「(一軍昇格は)急きょだったが、よく打ってくれた。(これからの活躍を)願っていますよ」と目を細めた。
東海大甲府から11年ドラフト1位で入団したが、過去4年の通算本塁打はわずか17本。「未完の大器」といわれ続けた高橋は、5年目を迎えた今季、一皮剥けつつあった。開幕戦でいきなり3安打を放つと、その後も好調をキープ。4月5日のDeNA戦から3番に抜擢され、4番ビシエドとのコンビでチームを牽引した。
が、4月30日の広島戦で右手有こう骨を骨折。「3番」が離脱したチームはそれまで14勝12敗2分けで貯金2だったのが、その後は26勝40敗1分けと大きく後退。低調な打線が失速の原因だったが、高橋の復帰で打線は息を吹き返したかのように爆発した。
この日の勝利で、3位DeNAとは再び5ゲーム差に縮まった。5、6月に不振に悩んだビシエドも、7月は78打数24安打で打率・308、4本塁打、16打点と復調気配で、主力の故障は投手のネイラーくらいのもの。高橋が故障前のように3番でフル回転できれば、まだまだ可能性はある。