DeNAは駅伝撤退も…瀬古監督の決断が“空砲”に終わる根拠
「隗より始めよ」ということだろう。
日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(62)が総監督を務める実業団チームのDeNAは1日、11月の東日本実業団対抗駅伝への欠場を決めた。今後は駅伝大会へは一切出場せず、トラック競技とマラソンに集中し、世界選手権などの国際大会などでの活躍を目指すという。
瀬古氏のこれまでの発言からすれば当然の「決断」といえる。
日本選手が五輪でメダルを取ったのは、女子は2004年アテネ金の野口みずき、男子は1992年バルセロナの森下広一の銀が最後。以後、アフリカ勢の急速な台頭もあり、日本勢は世界レベルから大きく遅れた。
瀬古氏は2年後の東京五輪のマラソンでメダルを取るため、選手強化のリーダーに就任したものの、国内マラソンの低迷に大きな危機感を持っている。その主な原因は、「マラソンを本気でやろうとする選手が少なくなっている。私が現役の頃はマラソンが本業。駅伝は副業だった。今はそれが逆になっている」と語り、いつも嘆いている。