日本スポーツ界はやっぱり“政府の犬” JOC山下会長「北京五輪ボイコット」めぐる発言で再露呈
それでアスリートは納得するのか。
日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が30日、定例会見を行い、中国の人権問題や北京五輪ボイコットなどについて言及した。ウイグルやチベットなどの人権問題、香港での民主化勢力が弾圧を受けているという指摘に関しては「マスコミから得た情報しかない。私は世界の国々を回ってきた人間として、人権問題、紛争、差別、虐げられている人がいることに心が痛む。人々が安心して暮らせる社会を常に望んでいるが、中国の人権問題に対して私がここで発言することは適切ではない」と語った。
さらに、米国などが北京五輪の「外交的ボイコット」を検討していることについては「それぞれの国の立場で国益を考えて行動する。日本は日本の国益を鑑みて政府が対応を考え、協議されるはず。それ以上のコメントは控えたい」と逃げた。
■国に従うだけ
米五輪委員会の最高経営責任者は、今年5月、中国の人権問題に懸念を示しながらも連邦議会に書簡を送り、北京五輪のボイコットに反対する立場を早々に伝えている。「政府に全てを委ねる」とも取れる山下会長の発言とはあまりに対照的だ。