“全豪の鬼”ジョコビッチは出場かなわず…さらに今後3年間入国禁止の大ダメージ
政府の決定を不服として起こした2度目の訴訟も実らなかった。
男子テニス世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(34=セルビア)がビザ取り消しに異議を申し立てていた問題で16日、豪州の連邦裁判所は訴えを却下した。
これによりジョコは17日開幕の全豪オープンへの出場がかなわなくなり、オーストラリアからも退去しなければならない。それどころか規定では今後3年間、オーストラリアへの入国が禁止される。
「申し立てが却下されたことに、非常に失望しています。決定を尊重して、出国に関しては関係当局と協力します」とは本人の声明だ。
ジョコは現在、4大大会20勝。これはフェデラー(40=スイス)、ナダル(35=スペイン)と並ぶ歴代1位タイ。今回の全豪に勝てば頭ひとつ抜け出すところだった。
中でも全豪はジョコが最も得意とする大会。今回は全豪最多の10勝と4連覇がかかっていただけに、本人も出場に並々ならぬ意欲を燃やしていたのだろうが、今回どころか「今後3年間の入国拒否」では来季以降も全豪への出場がかなわなくなった。
ツアーの“旬”は春先から夏にかけて。主力どころの多くは、そこに照準を合わせる。真冬のこの時季、しかも南半球で行われる大会はともすれば“空き家”になりがちとはいえ、そんな稼ぎどころすらしばらく失ったジョコのダメージは計り知れない。