なぜ大谷の評価は「いまひとつ」なのか…現地メディアの根底に「安打じゃ満足できない」米国人気質
「米国は基本的にマッチョの国です。投手なら剛速球による三振、打者は何より本塁打が支持されます。その点、この3連戦で3本塁打のジャッジ(32=ヤンキース)は67試合で24本塁打と、ア・リーグ記録の62本塁打をマークした22年に匹敵するペースで一発を量産している。大谷はそんなジャッジに大きく水をあけられていますからね。本塁打を量産しているとは言い難いだけに、米メディアの反応はいまひとつなのです」
大谷は今回の3連戦で13打数2安打1打点、3戦3発のジャッジとは対照的だった。球場のファンからは昨オフにヤンキースをふった山本以上に大きなブーイングを浴びせられた。
ニューヨークで行われた久々の名門対決にヤンキースタジアムには多くのファンが押し寄せた。初戦の4万8048人が今季最多なら、2戦目はそれを上回る4万8374人。ヤンキースが1–2で惜敗した8日のNYメディアは、おおむね(打率.318、17本塁打、53打点ながら左前腕の炎症で欠場中の)ソトがいればなあ……といった論調。山本には抑えられたけど、大谷は5タコに抑えたと報じ、それにしてもソトがいれば……と続く。ジャッジとともに地区首位のチームを牽引するスラッガーの不在を嘆くことしきりで、大谷はすっかりジャッジやソトの引き立て役になった今回の3連戦だった。