「歯医者のウソ」近藤信也著
虫歯は削って治す。歯科医院で当たり前に行われている治療だが、単に虫歯だけ治療しても、すぐにまた虫歯になる可能性が高いという。
虫歯は骨格構造病に分類され、噛み合わせの悪さから発症することがあると本書。歯を支える骨と、歯の根である歯根の間には、歯根膜というクッションの役割を果たす組織がある。
これは、物を噛んだときに生じる衝撃から、大切な脳を守るために備わっているものだ。
しかし、噛み合わせが悪くなり脳に限度を超える衝撃が伝わるようになると、脳を守ろうと歯がぐらつき、結果として虫歯菌が侵食する。
虫歯の治療と並行して噛み合わせの治療も行わなければ、根本的な解決にはならないと、歯科医師の著者は警告している。
(幻冬舎 840円)