「銀行員が消える日」山田厚史著

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 かつては、顧客を切り捨てるのではなく、経営難の顧客を再生させて共に危機を乗り越えようとする銀行員がいた。だが、現在は様変わりしている。銀行員は高給取りの代名詞だったのに、バブル崩壊後の10年で給与は大幅に下げられ、銀行の統廃合も進んだ。都銀や信託銀行などの境界線がなくなって、窓口で投資信託や株、生命保険、損害保険まで扱えるようになり、銀行員に求められる資質が変わってきた。

 住宅ローンなどのリテール部門の収益の比重が大きくなり、支店ごとに販売目標が設置されるようになる。手数料収入を稼ぐために顧客に同じような金融商品を勧める「回転売買」が横行するようになった。  

 リストラが進む銀行員の実態をえぐる取材秘話。

(宝島社 1400円+税)

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