「エスノグラフィ入門」石岡丈昇著

公開日: 更新日:

「エスノグラフィ入門」石岡丈昇著

 エスノグラフィとは、対象世界(フィールド)に分け入り、長期間過ごしながら人々の生活について記述する、人類学や社会学で用いられる研究手法であり、そうして生み出された作品そのものを指す言葉でもある。

「エスノグラファー」として、これまでフィリピンのボクシングジムやスラムに関するエスノグラフィを執筆してきた社会学者の著者は、エスノグラフィの核心とは「生活を書く」ことだと説く。

 本書は、フィリピンのマニラのスラムに隣接する地区で、現地のボクサーと共同生活をしながら調査研究を進めた自らの体験や、シカゴの都市問題を研究するシカゴ学派と呼ばれる研究者たちによるエスノグラフィなど、名作を紹介する。

 それら手法の実際と魅力を伝える入門テキスト。

(筑摩書房 1056円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末