【遺伝性乳がん 卵巣がん症候群】複十字病院・乳腺センター(東京都清瀬市)

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 男性でも乳がんになる可能性が1.2~6.8%あり、前立腺がんやすい臓がんの発症リスクも高くなるという。

「このような特徴のある乳がんを近親者が持っていれば、HBOCの可能性があります。ただし、遺伝子検査は保険適用になっていないので、全額自費負担になります。また、検査によるメリットとデメリットの比重は、本人や各家庭によって違うので、検査前に十分な遺伝カウンセリングをして実施を決定します」

■まずは病気家系図作りから

 同センターの検査までの流れはこうだ。まず「がん相談室」に申し出て、問診票に情報を記入して提出。その問診票をもとにカウンセリングの可否を検討(1次拾い上げ)。OKが出たら本人に来院してもらい、家族歴・既往歴の詳細な聞き取りと家系図を作成する(2次詳細評価)。そして後日、担当医師による「遺伝カウンセリング」を行う。

「遺伝子変異が分かったときのメリットは、まめに検査をして発症しても早期発見に役立てる。デメリットは、知ることで心配しながら生きていかなくてはいけないこと。それに、おじやおば、甥や姪などの第二度近親者も25%の遺伝共有があるので、結果が親戚まで影響する可能性があります。しかし、結果の情報は厳重に一元管理しているので、本人が話さない限り外部に漏れることはありません」

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