低温で増殖する細菌も 食中毒を防ぐ正しい冷蔵庫の使い方

公開日: 更新日:

■1時間で危険域に達するケースも

 一般的に細菌は倍々に増えていく。2倍に増えるのに必要な時間を「世代時間」という。多くの食中毒菌の発症菌量はおおよそ10万個。早ければ数時間で危険域に達するものもある。自治体や食品会社などからさまざまな検査を請け負う「㈱静環検査センター」(静岡県藤枝市)で食品細菌検査を担当する大村正美参与が言う。

「例えば、腸炎ビブリオの世代時間はわずか10分です。お刺し身などに1000個程度付着していれば、1時間を過ぎた頃には食中毒の危険域に到達することになります。この菌は5~55度が増殖可能温度。4度以下に設定した冷蔵庫に保存していても、取り出したら、できるだけ早く食べる必要があります」

 増殖可能温度が同じサルモネラ菌や病原性大腸菌の世代時間は20分、黄色ブドウ球菌は30分。仮に1000個の細菌がついた食材を常温で放置すると、食中毒の危険域に達する時間は前者で約2時間、後者で約3時間だ。一方、カンピロバクター菌やO-157は100個で食中毒を発症させる可能性がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  3. 3

    佐々木朗希“大幅減速”球速160キロに届かない謎解き…米スカウトはある「変化」を指摘

  4. 4

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  5. 5

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 8

    「皐月賞」あなたはもう当たっている! みんな大好き“サイン馬券”をマジメに大考察

  4. 9

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  5. 10

    常勝PL学園を築いた中村監督の野球理論は衝撃的だった…グラブのはめ方まで徹底して甲子園勝率.853