ガガと同じ線維筋痛症 如月まぁやさん“見えない痛み”語る
「線維筋痛症」と診断されたのは、高校2年の1月でした。いくつもの病院を転々とした末です。初めに異変を感じたのは、高校1年の3月。ピアノの定期試験の練習中です。急に左の手首に痛みが出て、痙攣のような感じで勝手に手首が跳ね上がるような症状が出ました。以前に腱鞘炎をやっていたので「また腱鞘炎だ」と思い、接骨院で整体と電気治療をしましたが、以前は1週間で治った痛みが2カ月しても治りません。それどころか、手首から腕、腕から肩、右手も背中も……と痛みが広がってきたんです。
高校に進学する傍ら、あちこちの病院に行きました。「ヘルニア」や「胸部出口症候群」など、さまざまな病名を告げられましたが、言われた病気を調べてみても、どこか違うんです。納得できないまま1年間、病院を転々。高校2年になるとほぼ寝たきりになりました。その頃、とある病院で「線維筋痛症専門の診断医のいる病院がある」と聞き、やっと納得できる病気と出合えたのです。線維筋痛症は、調べれば調べるほど自分の症状と一致していました。
この病気は、疲れやストレス、光や音の刺激でも神経が「痛み」ととらえてしまう原因不明の疾患です。一般的なレントゲン、CT、MRI、筋電図、炎症反応、血液など、あらゆる検査で異常は出ません。確立された検査方法はまだなく、医療関係者の間でもあまり認知されていないので「そんな病気はない」と言う医師もいるんです。