「いま進めている試験は、あくまで突破口にすぎません。もっとも確実視できたのが、たまたま全体の5%を占める遺伝子タイプであって、他のサブタイプのがんも同様に調べています。別の部位のがんにも応用できるかが、これからの課題です。乳がんと性格が似ている卵巣がんなどは有望かもしれません」
がんは切らずに治る時代に向かっている。
▽三重県出身。聖路加国際病院、国立がん研究センター中央病院を経て、2010年から現職。乳がん臨床研究グループ「CSPOR―BC」の代表。〈所属学会〉日本乳癌学会乳腺指導医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法指導医など。