米国では“デーリーフリー食品”がスーパーの売り場を席巻中
今年のアメリカの食トレンドは「プラント・ベースト・フード(植物性食品)」。野菜不足のアメリカ人の約4割が、食生活をプラント・ベースト・フードへ積極的に切り替えていることを先週お伝えしました。
その中で最大のトレンドとして市場をリードしているのが、「デーリーフリー食品」(乳製品を含まないミルクなど)です。こうしたトレンドを先取りしているのがニューヨークで、スーパーの乳製品売り場ではカートンやボトルに入ったさまざまなミルクのうち、よく見ると半分近くがデーリーフリーです。中でも人気はアーモンドミルク。続いて豆乳、カシューミルク、ココナツミルクと続いています。
また、ココナツミルクやカシューミルクから作られたヨーグルトやアイスクリームが人気を集め、ニューヨークにはデーリーフリーチーズ専門店もお目見えしています。アメリカの家庭の3軒に1軒の冷蔵庫には、こうしたデーリーフリー製品が置かれているというデータもあるほどです。
では、なぜデーリーフリーなのか?
やはり健康が最大の理由です。もともとはスポーツクラブなどでボディービルダーたちが大量のプロテイン(タンパク質)を取るために大量のミルクを飲んでいた。しかし、お腹を壊すなど問題が出てきたために、デーリーフリーに切り替えるようになったのが最初といわれています。やがて、乳製品に含まれる脂肪と肥満との関係が発表されたり、人口の10~15%が「乳糖不耐性(乳糖や牛乳を摂取すると消化不良症状を起こす)」との情報が広がったことで、切り替える人が増えてきました。