寿命に直結しかねない病気ゆえ リウマチ治療最前線を知る
最も典型的な症状は「朝のこわばり」「関節の腫れ、痛み」だが、冒頭に挙げたほかの症状もある。腫れや痛みは同じ場所に限らず、移動する場合もある。非典型的な症状でもリウマチと速やかに診断されるためには、専門医を受診した方がいい。
■効果が高い薬の継続投与でほとんどが寛解
「リウマチと診断されると、関節の破壊が起こる前にリウマチ治療薬メトトレキサートの投与を開始します。十分量を使用すれば5~6割が寛解(症状が一時的に軽減した状態)に至ります。駄目なら、生物学的製剤あるいはJAK阻害剤を投与。6カ月で効けばいいですが、駄目ならいずれかの薬をとっかえひっかえ使い、最も効果が高い薬を継続投与します。これでほとんどの方が寛解し、関節の破壊が起こりません」
生物学的製剤は炎症に関係する因子サイトカインを細胞外でブロックして細胞に炎症を起こす刺激が入らないようにする薬。
一方、JAK阻害剤はサイトカイン受容体からの刺激を伝えるJAKという酵素を阻害して、炎症を抑制する薬だ。