医学の進歩という視点から考えてみても、そうした1次予防に対し、「いまある特定の病気をどのようにして治療したり、改善したりすればいいか」という2次予防の方が圧倒的に進歩のスピードが速いといえます。つまり、仮に1次予防がうまくいかずに心臓疾患を発症したとしても、進歩し続けている治療によって深刻な事態は避けられるようになってきているのです。
ですから、自分のいまの健康状態をきちんと把握しておくだけで大きな問題はなく、世の中にあふれ返る健康に関する研究発表や情報に惑わされる必要はありません。
次回、食事と健康に関する研究データの賢い使い方について、さらに詳しくお話しします。