糖尿病で右足切断の谷津嘉章さん「長州力の一言で発奮」
真面目に薬を飲むようになったのは55歳の時です。引退して、もう体をつくらなくていいから、食事制限にも取り組みました。1日1食、ご飯は発芽玄米。カリウムを落とす工夫もして。29歳と45歳の時に離婚を経験して子供はいないから独り身だけど、家事は得意で料理もできるんですよ。おかげで空腹時血糖値が120㎎/デシリットル、HbA1cは6%ぐらいで安定して、「この数値なら合併症は出ない」と言われていました。
ところが去年の5~6月ごろ、右足の小指に靴擦れみたいなものができて、指が黒くなり、甲の方まで腫れたんです。
抗生物質を飲み軟膏を塗ったら3カ月ぐらいで治ったんだけど、今年の3月に練習を再開したら今度は親指と人さし指の2カ所に血マメができてしまってなかなか治らない。1年前のことがあるから、抗生物質をちゃんと飲んで、6月2日の愛媛での試合に臨みました。
でも、夜行バスで行って帰ってきて、7日になってもますます状態が悪くなっていた。それで大きな病院に行って強い抗生物質と軟膏を処方してもらい、ドクターに言われた通り1週間後、さらに4日後と通院したんだけど、その間に足がみるみる黒くなって……。爪が取れて皮がごっそりむけ、膿でブヨブヨになってめっちゃくちゃ痛い。歩くのも大変で「独りもんはつらいな」と思ったね。足がパンパンに腫れて、ニオイもひどかったですよ。