著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

【逆行性射精】射精後の尿が白く濁っていたら要注意

公開日: 更新日:

 マスターベーションをして射精感(オルガズム)はあるけど、精液が「出ない」または「少ない」ということはありませんでしょうか。

 精液検査(2~7日の禁欲後)で調べる精液量の正常値は「1.5ミリリットル以上」ですので、1ミリリットル未満ならあきらかに「少ない」といえるでしょう。

 その場合、マスターベーション後の排尿を紙コップなどに採取して、観察してみてください。尿が白く濁っている、ドロッとしたものが含まれているようなら、射精した精液が尿道口から出ずに、膀胱内に逆流している可能性があります。これを「逆行性射精」と呼びます。

 原因は、糖尿病による末梢神経障害、脊髄損傷、前立腺の手術、直腸がんなどの骨盤内手術などがあります。また、高血圧や前立腺肥大症の治療薬(α1遮断薬)などの薬剤の副作用として起こる場合もあります。いずれにしても手術や薬剤によって、射精に関係する自律神経の働きが障害されることで起こります。

 自律神経には、緊張しているときに優位になる「交感神経」と、リラックスしているときに優位になる「副交感神経」があります。逆行性射精は交感神経の方が障害されると起こるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…