座ったままの時間を減らすだけで血糖値と中性脂肪が低下
東京都のシェアサイクルを利用して、2年前から自転車通勤をしているAさん(52歳)。シェアサイクルとは、スマホを使って複数のサイクルポート(駐輪場)で自転車を好きな時間借りられ、どのサイクルポートで返却してもOKなサービスです。Aさんは朝の満員電車が嫌で、自転車通勤に切り替えました。乗っているのは片道30分ほどの距離ですが、ほかの生活は何も変えていないにもかかわらず、体重が約10キロ落ち、小太りを脱却できたそうです。健康診断でも、やや高めだった血圧、血糖値、中性脂肪が、すべて基準値内に下がりました。
ニューノーマル時代において、マイカー通勤や電車通勤をしている人と、自転車通勤をしている人とでは、今後、糖尿病や高血圧をはじめとする生活習慣病の発症に差が出てくるのではないかと考えています。
体を動かすことが生活習慣病のリスクを下げることは、さまざまな研究で証明されています。英国のレスター大学の研究では座ったままでいる時間が長い人は、血糖値や腹囲、中性脂肪、コレステロールなど糖尿病と関連の深い値が悪化しやすいとの結果が出ています。