著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

達成したい目標はあえて誰かに公言した方がやる気が出る

公開日: 更新日:

 そんなダサい看板を敷地内に建てたい人なんていませんよね? 当然、8割の人が拒絶しました。ところが、あるグループの住民に限っては極めて好意的な反応が返ってきたというのです。なんと76%の承諾を得た――。いったい何をしたというのでしょうか?

 実は、このグループにだけは依頼の2週間前に、同じようにコミットメントを要請していました。その内容は、「安全運転をするドライバーになろう」と書かれた小さいシールを渡す程度のもの。「シールならいいか」と小さな要請に何の気なしに承諾してしまったそのグループは、別の大きな要請においても、一貫性のバイアスがかかってしまい拒否できずに承諾しようと思ったというわけです。

 余談ですが、世界的に著名な心理学者であるR・チャルディーニは、そういったさまざまな効果を検証し、まとめ上げた「影響力の武器」という名著を刊行しているので、興味がある方は一読するといいかもしれません。

 話を元に戻しましょう。「一貫性バイアス」によって、人に公言することでバイアスがかかり、推進する力が生まれることは確かでしょう。ですが、いきなり大きな目標を掲げるのではなく、小さな目標からスタートしたほうが賢明です。

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