梅雨の不調はスパイスたっぷりのカレーで吹き飛ばす
湿度が高い今の時期は、東洋医学では「湿邪」が体に入り、不調を招くといわれている。湿邪対策にいいといわれている食品のひとつが、体を内側から温め、血行を良くするカレーだ。
カレーに使われるスパイスは、漢方薬を構成する生薬でもある。カレーの基本スパイスであるクミンは、生薬名が「馬芹」、コリアンダーは「コズイシ」、ターメリックは「鬱金」。そのほか、レッドペッパーは「唐辛子」であり、ジンジャーは「生姜」、カルダモンは「ショウズク」、クローブは「丁子」……。
知人の漢方薬剤師は「カレーを作るときは、薬局で扱っている生薬を加えますよ。風味が出ておいしいので、おすすめです。ただし、市販のカレールーに慣れている子供には不評ですが」と話す。
その薬剤師によれば、前述の基本スパイスであるクミン、コリアンダー、ターメリックはマストで、後はその時々で自分が「これ、いい!」と思ったスパイスを数種類混ぜればいいそうだ。食べたいと思ったスパイスが、体が欲しているスパイスなのだとか。
もちろん、目的に応じて選ぶのでもいい。例えば、冷え性改善なら発汗作用のあるレッドペッパーやジンジャー、血行を良くして体内から余分な水分を取り除くならサフラワーとフェヌグリーク、消化を良くするならオレンジピールなど。
カレーに使われるスパイスは、何もカレーだけに用途を絞らなくてもいい。肉じゃがなどの和の煮物に入れてもおいしい。いろいろお試しあれ。