血圧は低いほうが脳卒中・心筋梗塞のリスクを抑えられる アジア人対象の大規模比較試験で報告

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 高血圧治療ガイドライン2019によると、高血圧患者4300万人中、治療中でコントロール良好なのは1200万人と約4分の1。高血圧の半数近くが未治療者で、高血圧と認知していない人が全体の約3割だ。それがどういうリスクを招くのか? 大阪大学大学院老年・総合内科学の楽木宏実教授に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「世界的に見ても、主要国の中では日本の血圧のコントロール率は悪い。主要12カ国の間で日本は下から2番目。同じアジア人である韓国が上位4位なので、人種差の問題とは言えない」

 高血圧そのものは自覚症状がほぼない。だから診断されても軽く受け止められがち。その上、生活習慣の指導が先で、薬の処方がまだない場合、「薬が出ていないから軽症/病気ではない」と考えてしまう人もいる。

 しかし、高血圧がさまざまな疾患のリスク因子になることは明らかだ。

心筋梗塞脳卒中といった心血管病死の突出したリスク因子であり、認知症、網膜症、心不全、大動脈瘤、動脈解離、腎臓病、人工透析のリスクを高めます」

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