KANの告白で話題 「メッケル憩室がん」は転移なければ手術で治癒も
このメッケル憩室にできる腫瘍が、メッケル憩室がん。がんの中でも非常にまれで、1例の症例報告で論文になることがあるほどです。
小腸は2メートルほどと長い上、胃からも大腸からも遠く、胃カメラや大腸カメラでは届きません。錠剤のように口から飲んで撮影するカプセル内視鏡が有効ですが、このがんは前述した通りかなりまれですから、積極的に勧められることはないでしょう。今回、見つかったのは幸運もあると思います。
それでもへその周りの痛みが続いたら、受診をためらうのはよくありません。KANさんも、「腹痛が数週間継続した」ことが診断につながっていますから。
肝心の治療は、腹膜などへの転移がなければ、手術が中心。がんがある部分を切除すれば治癒も十分可能です。小腸は長いので、20~30センチほど切除しても問題なく、胃がんなどの切除後に見られる体重の極端な減少もありません。
KANさんは4月からの公演を中止して治療に専念するそうですが、手術後に体力が回復すればライブ活動を再開できると思います。