血糖値が急上昇する「花粉症ステロイド治療」…糖尿病予備群も注意
■飲み薬でも注意が必要
「勘違いしてはいけませんが、ステロイド薬自体は非常に有効性の高い薬剤で、喘息やアレルギーの薬など幅広い用途があります。なのになぜステロイド入りの筋肉注射薬による花粉症治療が問題になるかと言えば、ステロイドが体外に排泄されず長期間体内に残ると副作用が出やすくなるからです。逆に喘息の場合は、気管支への噴霧によって少量を、場所を限局して投与していますし、小児のアレルギーにしても、段階を踏んで使用することで全身に影響が及ばないようにしているのです」
ステロイドの副作用には、糖尿病の発症、重症化以外に、注射した皮膚が陥没したり、感染症にかかりやすくなったり、副腎機能の不全が起きたり、高血圧や緑内障のリスクが高くなるなど多岐にわたる。
気になるのはステロイド糖尿病は注射だけでなく、飲み薬などでも長期にある程度の量を使用し続ければ発症する可能性があることだ。持病の薬の中には自分では気づかないだけでステロイドが含まれているケースもゼロではない。そのうえ、花粉症治療にステロイドを使えば、ステロイド糖尿病を発症することになりかねない。