患者本人は認知症…治療決定に関わる家族は信条で輸血を拒否
「そうなんですね。主人も交えて話すと、わかったと言いますが、認知症なのでどこまで覚えているのか。でももうしょうがないのかなって思ってます」(奥さん)
「輸血しなくても、貧血による息苦しさに対していくつか対応ができますので」(私)
「わかりました」(奥さん)
これまでにも、さまざまな考え方や思いの患者さんやご家族と接してきましたが、みなそれぞれの思いで、最期の決断をされています。
そんな時に我々は色眼鏡をかけず、できるだけそんな思いや願いを尊重し応えることが、在宅医療の大切な役割ではないかと考えるのです。