スマホを積極的に活用…連絡のやりとりが時代とともに変化
ある日突然、1人暮らしの自宅で倒れ、3日目に隣人に発見された肺がん末期の女性(75歳)が当院での在宅医療を開始されました。
聞けば、ここ何年も医療機関にはかかっておらず、日ごろから近所付き合いもあまりなく、そのために発見が遅れたようでした。
しかし頼れる人が全くいないのかというとそうではなく、同年代の親戚が近くに住んでいて、緊急時の連絡先にしているとのこと。医療機関に受診したり入院したりする場合は、患者さん本人に代わり治療方針などを決めるキーパーソンとして登録もしているとの話でした。
そのキーパーソンの方は聴覚障害があり、ご本人の希望で連絡は電話ではなく、もっぱらスマートフォンを使った文章でのやりとりで行っています。
実は医療業界はいまだにアナログ。このネット全盛の現在でも、慣例的に電話でやりとりをするということが根強くあります。それでも、今回のように電話を苦手とする患者さんやそのご家族に関しては、メールやSMSでの対応も行っています。