要介護認定の壁をどう乗り切るか…申請を嫌がる親への説得法
ここは何とか説得するしかない。最初は正攻法で制度のあらましやどのようなことができるかを詳しく説明したが、見事に右から左に聞き流された。そこでお金の話を絡め、介護保険料をずっと天引きされていること。申請しないと損してしまう。たとえ要介護申請が通っても、嫌なら介護保険サービスを利用しなくてもいい--など譲歩案を出していくことで渋々OKが出た。
ただし、ここでホッとしてはいけない。その後の調査員による聞き取り調査で日常生活の困りごとなどの質問を受けると、ここぞとばかりに「私は何も困っていない」「何でも自分ひとりでできる」アピールを始めてしまうのもよくある話。調査員はそういう答えに慣れているものの、同席する家族としては、具体的な困りごとなどをしっかり説明できるよう準備をしておきたい。もちろん、親本人にも「認められないと、これまで払ってきた介護保険料が無駄になる」などの念押しも忘れずに。