諦めないで!猫と共に送る安全な植物生活。花屋が実践する「3つの心得と6つの対策」

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コクハク

猫と共に送る植物生活のススメ

 植物は我々の心豊かな生活を送る癒しですが、残念ながら猫にとって有害なものはたくさんあります。
 種類によっては中毒症状に収まらず、死に至る危険な植物と同じ空間に共存する我が花屋の猫店長「さぶ」は、今年16年目を迎えましたが、年齢の割に元気に暮らしております。

【笑う花には福来たる】

 彼の下僕(?)であるワタクシたち人間の努力の賜物か、はたまた、さぶちゃんが幸運の神様で守ってくれているのか…今まで植物トラブルに遭ったことはございません。しかも彼は接客に加え、花の魅力を発信する営業担当として、日々頑張ってくれています。

 今回は花屋であるワタクシが実践する方法と、猫と共に送る植物生活のススメをご紹介いたします。

心得1. 何が危険かをきちんと把握する

 まず大切なのは、猫にとって何が危険なのかを知ること。モンステラやドラセナといったポピュラーな観葉植物、チューリップやユリ、ヒヤシンスなど、一般的に売られ、人気の高いお花の中でも危険とされるものはたくさんあります。

 誤って口にすると嘔吐や下痢、腎不全や呼吸困難などの中毒症状を引き起こす可能性のある種類は正直多いですが、スマホがあればすぐに検索できます。もしものために、何が危険で何が安全かを把握するのはとても重要です。

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心得2. 対策をとる

 長年たくさんの猫たちと過ごしてきて感じるのは、危険な行為を冒した時に叱るなどの教育的指導が効果のある子と、そうではない子がいるということ。

 我が店の店長「さぶ」のように「それはいけませんね」と言えば、「わかりました」ですぐに手を引っ込める子もいれば、他の民(共存している保護した子猫たち)の中には、叱ることが呼び水になってイタズラに拍車がかかってしまう子もいます。

 叱ることで学びを得るのを期待するより、「そうしないように仕向ける」ことが必要だと感じております。その対策として、植物との共存をする場合、以下の6つの方法がオススメです。

2-1. 近づけさせないようにする

 立ち入り禁止の部屋に飾るのは確実ですが、手の届かない高い場所へ飾る方法もあります。花瓶や鉢を置くエリアにトゲトゲやプチプチなど猫が嫌がる触感の敷物を敷いて近づかないようにするのもいいですね。肉球に触れると嫌な感触のところを猫は避ける傾向があるように感じます。

2-2. 観葉植物などの鉢物にはカバーをかける

 猫の習性でどうしても鉢の土部分が気になるところ。バークを敷き詰めたり、網などをかけて、土が猫の視界に入らないように工夫すると効果的です。

2-3. フェイクを飾る

 最近は造花の花や観葉植物の出来が素晴らしい。人気商品なので種類もますます増えて選びたい放題です。

2-4. 安全な植物を置く

 猫が誤って口にしても無害と言われているバラやガーベラなど、人気商品の中でも調べると割に多くございます。猫草はお花屋さんの人気アイテムですが、さぶ店長ほか我が家のニャンズたちもみんな、野に咲く「ネコジャラシ」と呼ばれる「エノコログサ」が大好きです。

 特に今の季節は麦の穂が可愛らしく、単体でも楚々とした花と一緒に飾っても素敵。さぶ店長も大興奮で、エノコログサにロックオン! ひとしきり遊んだあとは飽きてポイ! 勝手なもんですw。猫草やエノコログサのような猫にも安全かつ好きな葉が室内にあると、他の植物をジッと見ますが、手を出すほどの興味を示さないように感じます。

2-5. こまめに体を拭く

 花屋という空間で共存する場合、こまめに掃除をするなどどんなに気を付けていても、裸足で床を歩く猫にとっては全く危険がないとは言い切れません。

 もしものために、ワタクシのお店ではこまめに体を拭いてあげるようにしています。空き時間には肉球や足、お尻もチェック。猫が舐めやすい場所はスキンシップを楽しみながら体を拭いたついでに、入念に身体検査もしています。

2-6. 何も置かない
 究極はこれ。でも寂しいー!

心得3. 危険回避策はきっと見つかる

 猫にとって危険な植物が多いのは事実ですが、安全な植物もまた多い。アナタの大切な家族の猫ちゃんが危険を回避できる方法は探せばきっと見つかります。

 注意深く見守り、こんなこともするんだ~なんて猫ちゃんの知られざる癖や性格を新たに発見できるかもしれませんよ。お試しあれ!

 心豊かな植物生活をアナタの大切な家族である猫ちゃんと共に楽しめますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

(斑目茂美/開運花師)

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