子供の感染症予防…カギを握るのは父親の学歴? 研究論文が日本疫学会誌に掲載
子供の健やかな成長には、栄養バランスの優れた食事や適切な運動、十分な睡眠、安全な生活環境、そして予防医療(健康診断やワクチン接種など)の活用が欠かせません。とりわけ感染症の予防においては、ワクチンの接種が最も効果的です。
ただし、このような子供の生活環境は、主に親の意識と行動によって形作られます。
一般に、教育水準の高い人ほど健康的である傾向が知られており、親の学歴もまた、子供の健康状態に影響する可能性があります。
そのような中、親の教育水準と子供の感染症の関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に2024年9月7日付で掲載されました。
日本で行われたこの研究では、3歳までの子供8万930人と、その親が分析対象になりました。親の学歴は、中学校卒業、高校卒業、短期大学/専門学校卒業、大学卒業以上の4つのカテゴリーに分類され、子供が2~3歳の時点で発症した、ワクチンの接種で予防可能な感染症(水痘、おたふく風邪、インフルエンザ、麻疹、風疹、百日ぜき)との関連性を解析しています。