清宮フィーバーが後押し 早実が狙う“春夏連覇”の現実味
■球場の異様な雰囲気
前出のOBが続ける。
「和泉監督がこの1年生を抜擢しているのは、『1』を背負う副主将の服部がピリッとしないから。ただ、中川の急成長はうれしい誤算ではないか。2回戦から4試合連続で先発を任され、前日の関東一戦で公式戦自己最長の6回を投げ抜き、連投の準決勝の国士舘戦は7回を0封。他にも夏からベンチ入りしている1年生左腕の石井、赤嶺らが控えていて、まずまずの投手陣に整備されてきた。関東一はポロポロと守備が乱れた。3季連続で甲子園に出ている野球学校でも、早実の応援一色になる球場の雰囲気にのまれる。この後押しは甲子園でさらに威力を発揮する。かつて松坂がいたころの横浜高校が、甲子園春夏連覇を含む公式戦全勝をやった。和泉監督は清宮のラストシーズンとなる今年から来年にかけて、それを狙っているのです」
来春は、甲子園に再び「清宮フィーバー」が巻き起こる。今夏の優勝校・作新学院、大阪桐蔭、履正社といった強豪校は、覚悟した方がいい。