本当の賞金女王は渋野 女子プロの戦意削ぐランク制度の穴
【LPGAツアー選手権 リコーカップ】第2日
今季の女子プロ最終戦は賞金女王争いが話題になっている。現在のランキング1位は鈴木愛(25)。2位申ジエ(31)、3位渋野日向子(21)と続いている。
2日目(29日)の渋野は3バーディー、1ボギーの70で通算4アンダー。首位のテレサ・ルー(32)に3打差3位タイにつけている。鈴木、申は通算1オーバーの17位タイだ。
注目の渋野の逆転女王は単独2位以上が最低条件と報じられているが、「実際のところ賞金女王はすでに決まっている」との声がある。
ゴルフライターの吉川英三郎氏が言う。
「国内の男子プロと違い、女子プロの賞金ランキングは海外メジャーの賞金は加算されない。それはおかしな話です。この決まりがあるために、海外メジャーの出場資格がありながら、これを欠場する選手がいる。日本の試合に出なければ獲得賞金ランキングが下がり、翌年のシード権(ランキング50位以内)確保などに関わるからです。海外メジャーへの挑戦意欲をそぐ制度と言わざるを得ず、日本の賞金ランキングは適正とはいえない。仮に海外メジャーの賞金を加算すれば、渋野の現在の獲得額は2億円を超えている(別表参照)。鈴木は全米女子オープン22位の賞金を加え、さらに今大会に優勝(賞金3000万円)しても2億円に届かない。ANAインスピレーションで21位の申ジエもしかりです」