大杉漣さんの命を奪った 前兆なき「急性心不全」の恐怖

公開日: 更新日:

大杉漣、死す」のニュースにゾッとした人も少なくないだろう。役者として働き盛りの66歳での急死は、決して他人事ではない。

 大杉さんの死因は「急性心不全」と発表された。心不全は心臓から血液を押し出すポンプの力が低下して起きる。体中の臓器に必要な量の血液を送り出すことができない状態や、肺や全身に血液が滞るうっ血状態を引き起こすのだ。

 大杉さんの命を奪った急性心不全はどんな病気なのか。医学博士の米山公啓氏に聞いた。

「あるとき突然、心臓からの血流がストップします。心臓の血管が詰まる心筋梗塞や動脈が破れる解離性動脈瘤、不整脈からきた心室細動によって急性心不全が起きることが多い。大杉さんは腹痛を訴えたそうですから、お腹の近くの動脈瘤が破れた可能性も考えられます。命に関わる深刻な症状です」

 米山氏によれば、心不全のような心臓の病気は50、60代に発症する。脳梗塞などは70、80代に多いから、若いほうが心臓で倒れる危険性が高いことになる。

 恐ろしいことに、前兆もなく発作に襲われるという。そのため胸や腹部にいつもと違う痛みを感じたら、急性心不全を疑ったほうがいい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤川阪神のドラ1指名は高卒投手か…最速150キロ超で《潜在能力の高さは世代ピカイチ》

  2. 2

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  3. 3

    谷原章介長男の芸能界挑戦で改めて感じる器の大きさ…実父・いしだ壱成と共演の可能性も

  4. 4

    目黒蓮“おバカキャラ封印”でますます上がる俳優業のハードル 「何をやってもキムタク」化の不安

  5. 5

    小泉孝太郎を他者第一にした "師匠"いかりや長介の教え

  1. 6

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  2. 7

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 8

    失敗を失敗でなくしてくれた…ふかわりょうの恩人に対する深い愛情

  4. 9

    森七菜の移籍トラブルと重なる伊藤健太郎の不義理退所…チラつくステージママの影

  5. 10

    昇格決定的の中日・井上二軍監督は立浪監督と何から何まで“正反対”《明るさと社交性のある熱い男》