【心臓神経症】左乳首の下、狭い範囲が痛む
昨年の夏、千葉県松戸市に住む中沢保さん(仮名、48歳)は転職を余儀なくされた。役員を務めていた広告代理店が倒産し、東京・新宿で友人が経営する健康食品販売会社に拾ってもらったのだ。
月収は3分の2にダウン。それでも月々、約10万円の住宅ローンの支払いが10年ほど残っている上、地方大学に通う長男への仕送りも欠かせない。
「生活に困ってしまいましてね。女房も近所のコンビニでパートするようになりました。そんななか、昨年末に会社で事務作業をしている最中、心臓の周辺にチクチクする痛みを覚えたのです」
耐えられないほどの痛みではなく、症状もしばらくして治まった。だが、3週間ほどして、再び同じ痛みに襲われた。
さすがに心配になり、風邪の治療などで長年世話になっている自宅近くの内科医を訪ねたところ、「まあ疲れでしょうね。それほど心配する病気でもありません」と鎮痛剤を処方された。
だが、年が明けた今年2月、三たび心臓の周辺がチクチク、ズキズキと痛み出し、発汗や食欲不振、不眠の症状などが続いた。