「ロボットリハビリ」はどこまで効果があるのか?
「従来のリハビリに比べ、ロボットリハビリは機能回復効果が高い。正しい動きや体の使い方をロボットがサポートしてくれるからです。そのうえ、最先端の訓練をしている感覚があるため、慢性期の患者さんもモチベーションがアップして、やる気が継続します。また当院では、180日を超えた患者さんが自宅でリハビリできるよう、都内で唯一、リハビリ用ロボットのレンタルも行っています」
現在、国内で使用されているリハビリ用ロボットは、筑波大学発のサイバーダイン社の歩行訓練専用「ロボットスーツHAL」や、股関節の動きを補助するホンダの「歩行アシスト」など、上肢用と下肢用を合わせて10種類以上にのぼる。第一病院では、フランスベッド社の「バイオネスNESS H200 ハンド・リハビリテーション・システム」と「NESS L300 フットドロップ・システム」の2つのロボットを導入している。
これらは「機能的電気刺激(FES)」と呼ばれる機器で、腕やふくらはぎに装着し、皮膚からの電気刺激によって筋肉をコントロールして筋力強化や麻痺の改善を促す。上肢なら手指の開閉や掴む離すといった日常動作の改善、下肢は歩行機能の改善が期待できる。「ロボットスーツHAL」や「歩行アシスト」などが自宅で使えないのに対し、これらの機器は非常に軽量で、レンタル向きだという。