【心臓病のリハビリ】昭和大学藤が丘リハビリテーション病院/循環器内科(神奈川県)
「たとえば心筋梗塞では、急性期病院で治療後早ければ2日後くらいからベッドサイドでの心リハが始まり、徐々にレベルを上げていきます。そして発症から2週間くらいで当院に移り、入院もしくは外来での心リハを開始します」
■1回のリハビリは1時間
運動療法は、エアロバイクやトレッドミルなどを使った有酸素運動が主体。ただし、個々の患者の状態に合わせた運動処方(負荷の設定)が重要になる。設定が悪ければ、逆に不整脈を起こしたり、心不全を悪化させたりしてしまうからだ。
「運動処方は、まず運動中の心肺機能を測定する心肺運動負荷試験(CPX)を行い、その患者さんに合わせた運動強度を処方します。CPXデータから有酸素運動と無酸素運動の境とされる『嫌気性代謝閾値』を決定し、通常はその値より少し弱い運動強度でリハビリを行います」
このような有酸素運動だけでなく、患者の状態により段階を踏んだ心リハも用意されている。
低体力者であれば、低負荷レジスタンストレーニングを中心に行い、ADLが著しく低下している場合には、機能訓練室やベッドサイドでリハビリを実施する。