男性ホルモンを抑えることで膀胱がんの再発を70%抑制
「多変量解析によって、ホルモン療法を行うと膀胱がんの再発が約70%抑制されることが分かりました。また、性ホルモンが膀胱がんを発生させる原因物質のひとつであることが初めて臨床的に証明されたことになります」
■米国で治験が進行中
泉医師らの研究報告後、米国では実際に膀胱がん患者にホルモン療法を行う2つの治験(15年2月~と16年1月~)がスタートしており、第2相試験が進行中という。
「私たちも今後は、膀胱がん単独の患者さんを対象にした研究ができるように、準備を進めているところです」
近い将来、膀胱がんの再発予防が楽にできるかもしれない。
▽神奈川県出身。2003年横浜市立大学医学部卒。東芝林間病院などに勤務後、09年に米国ロチェスター大学に留学。横浜市立大学医学部、横浜市立市民病院を経て、17年4月から現職(助教)。
〈所属学会〉日本泌尿器科学会専門医、日本泌尿器内視鏡学会・腹腔鏡技術認定医。