生活が一気に快適に 鼻詰まりから抜け出す「4つの知識」
★原因・程度によって治療は異なる
従来型か、好酸球性副鼻腔炎か。または好酸球性副鼻腔炎が先にあり、二次的に従来型を合併しているのか。鼻詰まりで来院した患者の中にもさまざまなケースがあり、最初の診察での的確な見極めが重要だ。
「従来型はマクロライド系抗菌薬が有効。しかし、好酸球性副鼻腔炎ならステロイドでないと効きません。また、従来型も急性なら1週間の抗菌薬で治りますが、症状が消えたからと薬を早い段階でやめたために、菌が根絶されないまま慢性化してしまうケースもある」
慢性副鼻腔炎は「死ぬ病気」ではないため、専門医以外の診断を何となく受けている人が少なくない。それが、「本来は薬で治ったのに手術が必要」「もっと早くにつらさから解放できた」といった結果を招く。
★レントゲンだけでは不十分
開業医では、レントゲンだけで診断することがままある。ところが、それが副鼻腔炎の誤診を招くことも……。
「レントゲンで粘膜が腫れている様子は確認できますが、膿の状態などはわかりません。慢性副鼻腔炎と別の医療機関で診断された患者さんの中には、そもそも慢性副鼻腔炎ではない人、従来型と好酸球性副鼻腔炎の鑑別診断ができていない人などが珍しくありません」