著者のコラム一覧
若林秀隆医師

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

筋肉量のピークは20代 “貯金”が老後の生活にも影響する

公開日: 更新日:

 モデルの例を出すまでもなく、「痩せている方がスタイルがよくてかっこいい」という考えは、若い女性を中心に根強く残っています。人気のあるぽっちゃりしたタレントさんがいても、自分に置き換えて考えると「太っていてもいい」とは、なかなかなりにくいのでしょう。

 肥満は生活習慣病のもとですが、痩せも決して良い状態とはいえません。これまで取り上げてきた高齢者に限らず、若い世代も同様です。なぜなら20代の筋肉量が、一生の筋肉量のピークだからです。

 筋トレなどを十分に行っている方は別ですが、30代以降、筋肉量は徐々に落ちていきます。ピーク時の筋肉量が高ければ“貯金(貯筋)”がたくさんあるため、高齢になって若い時より筋肉量が減少しても、ある程度の筋肉量を保っていられるでしょう。

 逆に、20代でピーク時の筋肉量があまりなければ、早い段階でサルコペニアに至る可能性があります。むちゃなダイエットを若い時に繰り返していると、見た目は痩せていても脂肪が多く筋肉は少ない体になりがちです。将来の健康のことも考えて、もしお子さんがダイエットをしようとしているなら、筋肉を減らさないようタンパク質をしっかり取り、運動を組み合わせた方法を勧めるようにしてください。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…