肝臓がん<4>妻は戦友 今日が一生と思い生きていきたい

公開日: 更新日:

■闘病を語り合い一緒に公園を散歩

 石川さんは、60代のほぼ8年間に11回もの入退院を繰り返してきた。もう、いい加減にうんざりする長い闘病生活である。それでも、がんによって石川さんの生き方が大きく変化した。

「もう一度、すてきな女性に会って、燃えるような恋をしたいね」と、ジョークを飛ばす一方で、時には煩わしく感じた夫人の存在が、共にがんと闘う戦友になっていた。

 闘病を語り合い、一緒に公園を散歩し、居間で音楽CDを聴く。時には趣味の映画DVDを2人で見ながら、声をあげて笑い合うようになった。

「いつ閉じるか分からない命です。毎日、朝起きると、今日が一生と思い、日々の生活を大切に楽しく生きていきたいと思っています」

 8年に及ぶ治療生活で、医療費はどのくらいかかったのか。

 大ざっぱな計算だが、入院費用が1回平均15万円で、総額約200万円(3割個人負担だったが、途中から70歳を過ぎて2割負担)になった。ほかに、タクシー利用の通院費が年間10万~20万円ぐらい。入院保険に加入しており、入院すると1日8000円が保障された。

 ただ、がん保険について加入を望んでいたが、40代で「C型肝炎」にかかっており、加入資格の対象から外されていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか