ズブ濡れでクーラーは危険 真夏の「低体温症」は命も奪う
結果、自律神経障害のある糖尿病の群は、冷気にさらされても手や足の血管を収縮するなど体温を維持するための反応が起きずに一部深部体温が下がった。
一方、健常者群は代謝を上げて対応し、深部体温が0.2度上昇。同じく自律神経障害のない糖尿病の群も深部体温が0.15度上昇した。
「自律神経障害を持つ重度の糖尿病の人が怖いのは、低体温症だけではありません。低体温はインスリン分泌を変動させることがあるため血糖値が急変し、糖尿病性ケトアシドーシスにもつながりかねません」(石原院長)
では、低体温症から身を守るにはどうしたらいいのか?
「大事なのは寒さ対策です。人が大勢集まる場所に出かける際はポケットに百均のビニールカッパを忍ばせておくのも手です。突然の豪雨を察知したときはすぐに着込んで濡れないようにすれば体温を奪われないで済みます」(石原院長)