第三者からの卵子提供 日本人夫婦は年間700~800組が利用
同社が提携する医療施設はハワイとマレーシア。渡航回数は、現地医師による診察と受精卵を移植するときの2回。費用は、400万~700万円台という。
卵子を提供してもらう日本人エッグドナーは、同社が運営する業界最大(20~30歳の300人以上が登録)のドナーバンクの中から選ぶことになる。ドナーのプロフィルには、写真、年齢、身長、体重、学歴、職歴、病歴、趣味などが提示されている。
「卵子提供のデメリットは、母親の遺伝子が子供に引き継がれないことと、コストが高いことです。しかし、卵子提供を希望する人の多くは、すでに高度な生殖医療を何年にもわたって受けており、治療費の総額が1000万円を超えているという方も珍しくはありません。それを考えると、『卵子提供』が不妊治療の選択肢のひとつとして、もっと周知される必要があると思っています」
卵子提供を受ける夫婦のほとんどが、「着床前診断」(日本では認められていない受精卵の染色体検査)をオプションで行うため、妊娠後に染色体異常が判明し、中絶するケースはないという。
次回は「代理出産」を取り上げる。