著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

65歳以上でもリスク低下 認知症は生活改善で予防できる

公開日: 更新日:

 認知症を予防するにはどうすればいいのでしょうか?

 認知症にはアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症など、多くの種類があります。いずれの認知症も心血管疾患、つまり脳卒中心筋梗塞など、動脈硬化に伴う病気と関連があり、そうした病気の危険性が高まることで、同時に認知症の危険も高まることが分かっています。最新の脳のMRI検査では、脳梗塞などになる前の、脳の血流の低下や血管の異常などの、ごくわずかな変化を検出することが可能です。

 そうしたMRIを使用した研究によると、中年の頃に不摂生な生活をしていることが、その後の認知症のリスクを増加させることが分かってきました。さらに今年のアメリカ医師会雑誌に発表された論文によると、40歳以下というもっと若い年齢における不摂生も、将来の認知症につながるような変化を既に起こしていることが、確認されているのです。

 それでは、生活改善は認知症の予防に有効なのでしょうか? 同じ医学誌に最近発表された別の論文によると、65歳以上の年齢であっても、禁煙する、適切にダイエットする、魚や果物、野菜をしっかり取る、血圧や血糖、コレステロールを正常に保つ、といった生活改善によって、その後の認知症のリスクが低下することが確認されています。年齢はどうあれ、思い立った時に生活習慣を改善することが、認知症の予防として最も大切であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した