10月以降は要注意 中高年が目の老化に注意すべき5つの理由
「裸眼視力が落ちている人は一般的な眼鏡やコンタクトレンズで止まっている対象物を見る静止視力を補っていますが、動いているモノを見る動体視力は十分には補えません。ある研究では56歳を過ぎると動体視力は急激に衰えていきます。心当たりのある人で車を運転する場合は減速を心がけることです」
■眼精疲労で「かすむ」「ダブって見える」
日没前後は日中の疲れが出やすい時間帯でもあり、眼精疲労も起きやすくなる。
「眼精疲労にはいくつかの種類があって、老視の場合は対象物へ焦点を合わせる距離が長くなってしまうにもかかわらず、資料を見たり、書類を作成したりするなどして無理に近くを見ようとするために目に負担がかかり調節性眼精疲労が起きるのです。目がかすんだり、ダブって見えたりする症状が出る。遠方焦点に十分に合っていない眼鏡の装用などの状態で車を運転すると危険なのは言うまでもありません」
中高年は日没前後の歩行にも注意が必要だ。茨城県で歩行中に交通事故に遭った人数を明るさ別、年齢別に比較した交通事故総合分析センターのデータでは、18時台の「明るい6、7月」と「薄暮の3、9月」「暗い1、11、12月」にわけて調べたところ、75歳以上では薄暮の18時台の事故が最も多かった。
長生きできるようになったからといって目の能力が高まったわけではない。高齢者は運転する場合はもちろん、歩行者であっても定期的に眼科で検診してもらうことだ。