食事制限の"解禁日"もよし 糖尿病ならHbA1c「6%台前半」を
ある患者さんは、「先生、大好きなお寿司を食べると、やっぱり血糖値が上がりますね。でも、店を出てから1時間くらい散歩して帰ると、数値が下がりやすいことに気づきました」とおっしゃいました。「ラーメンがよくないのは分かっていたけど、餃子や焼売の皮もくせものですね」という方もいます。そう、点心の皮は小麦粉ですから、よくありません。
糖尿病になる方は、概して食べることが好きです。好物を控えてばかりいると、食事の改善は長続きしません。血糖値のチェックを続けることで、食べてもHbA1cの数値を上げない工夫の仕方が見えてくるのです。
“解禁日”を設けても数値の変動を抑えつつ、6%前半をキープすることができれば、怖い合併症やその先にある心筋梗塞や脳卒中を免れることができます。それが糖尿病治療の狙いです。
ちなみに、貧血気味の人は本来の数値より高くなり、鉄剤を服用すると低くなりやすい。過去2週間ほどの血糖状態を示すグリコアルブミン検査がベターです。
(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)