家事好きの夫と家事が不得意の妻。更年期をきっかけに…
祖母から受け継いだレシピで梅干しを漬けるのが趣味のSさん(男性・50代後半)。平日はバリバリと仕事をし、休日は料理や洗濯などの家事に時間を費やす。毎週、どんな料理を作ろうか考えるのが楽しみだと言います。
Sさんは早くに父親を亡くし、働く母、祖母、叔母と一緒に暮らし、家族みんなで家事をする環境で育ったこともあり、家事は全く苦ではない。一方、妻はもともと家事が得意ではなかった。
「それでも、“家事は女性がするもの”と心のどこかで思っていたんですね。妻が家事を担当するのが当たり前だと、長く思ってきました」
ところが、妻が更年期を迎えたことで、その“当たり前”が変わりました。不調で苦しむ妻を見かねてSさんが家事をしたところ、家族の反応がいい。「パパの料理すごくおいしい」「洗濯物を畳むの、パパの方が上手」と妻も娘も喜ぶ。そんな家族の反応はこれまで見たことがないもので、Sさんはうれしさを感じるとともに「男が家事をやったっていい」と思うようになったそうです。何より、家事が好きな自分に気付いたSさん。少しずつ“家事率”を増やしていき、「休日はSさんが家事担当」という今のスタイルに自然に至ったのだとか。