冬は血圧が下がりすぎて病院で倒れる高齢者が増える
朝早くから遠方の病院に出向くなどハードなスケジュールで行動しなければいけないときは、普段よりも血圧変動が大きくなりがちです。普段通りに降圧剤を飲んで血圧を下げてしまうと、タイミングによって下がりすぎて倒れてしまうのです。ハードスケジュールで行動するときは、降圧剤の服用をその日だけ中止したり、普段の半分の量だけ飲むようにするなどの対策が考えられます。担当医に相談してみましょう。
高齢者の低血圧だけではなく、若い頃に低血圧だった人も注意が必要です。両親のどちらかが高血圧だった場合、加齢とともに遺伝的な因子が表に出てきて、まず確実に高血圧になります。30代後半から40代前半くらいになると、血管の老化などから気付かないうちに高血圧が表れ始め、ストレスを受けたりすると一時的に血圧が一気に上昇するようになります。それが、心房細動の原因になるケースも少なくないのです。自分はずっと低血圧だったから……と安心せず、加齢で血圧がどのように変化しているかどうかをきちんと把握しておくことが大切です。
低血圧の裏に、心筋梗塞、不整脈、甲状腺機能低下症といった別の病気が隠れている場合もあります。定期的に血圧を測定して、サインを見逃さないようにしましょう。