変異種が続々発見される新型コロナ 子供たちは大丈夫なのか
「とくに気になるのは南アフリカの変異種です。感染に重要なウイルスとヒトの細胞との結合部分に複数の変異があるだけでなく、E484Kの変異は、新型コロナウイルスを中和するモノクローナル抗体からの逃避変異として報告されているからです。しかも、この変異がある人の中和抗体価は10倍低下するとの報告もある。つまり、ヒトの免疫はE484変異を持つウイルスに対して効果が低下する可能性があるということです」
それは武漢型(614D)や欧州型(N501Y)の流行期に治験して完成したワクチンが必ずしも期待通りの効果が得られないかもしれないことを意味する。
しかも、E484の変異種に感染したブラジル人女性が同じ変異種に再感染したことが世界で初めて明らかになった。これは、風邪と同じように何度も新型コロナに感染するよう変化した可能性を示唆するものだ。
いまのところ変異種の毒性は従来種と変わらないというから、今後しばらくはインフルエンザよりも高い病原性を持つ新型コロナウイルス感染症に、より多くの人が何度でも感染する可能性が出てきたということだ。