薬剤性眼瞼けいれんにご用心 まぶたのピクピクから始まり…
20代前半の歯学部に通う女子学生が「まぶたが勝手にぴくぴくして光がまぶしい。どうにかならないか」と訴え来院した。さっそく、一般的な眼科検診を行いそのほかの病態の可能性を排除した後、眼瞼けいれんを疑い、「眼瞼けいれん調査質問表」による問診と「随意瞬目テスト」を行った。
「質問表」は、日本の眼瞼けいれんの診断と治療の第一人者で日本神経眼科学会前理事長の若倉雅登医師が開発したもので、10項目中、該当項目1~2個で「疑い」、3個以上で「眼瞼けいれん」とされる。
「瞬目テスト」は、まばたきを1秒間に2回程度10秒間リズミカルに行う「軽瞬」、可能な限り速く10秒間行う「速瞬」、ギューッと目をつぶった後にパッと目を開ける動作を10回繰り返す「強瞬」をしてもらい、それを4段階で評価し、眼瞼けいれんか否かを判定する。
「この女子学生は質問表で5個以上に該当していて、瞬目テストは『軽瞬』『速瞬』がうまくできませんでした。目を開けるよりつぶっている方が楽と言い、光を見るとまぶしいとも話していました」
■原因薬をためるのは難しい