低カロリー、低コレステロールのホヤにはEPAがマアジの3倍
この数年、記者が夏に大量にお取り寄せしているのがホヤだ。
ホヤは青森から宮城にかけての太平洋側と北海道で採れる海産物。長年生産量トップだった宮城県の漁場や設備は、2011年の東日本大震災で壊滅的な被害を受けた。13年からは、大量消費地の韓国が東京電力福島第1原発事故を理由に宮城、青森、岩手を含む8県からの水産物輸入を全面禁止。さらにはコロナ禍……。
お取り寄せの理由を「微力ながらホヤ生産者を応援したいから」と言えば格好いいのだが、本当の理由は「とにかくおいしいから!」。ホヤは刺し身もうまいが、焼いたり、パスタにしたり、炊き込みご飯にしたりしてもうまい。さばくのも、慣れれば問題ない。40個近く届いても、瞬殺。
ホヤは甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の「5つの味」すべてを持つ珍しい食材だそうだ。栄養が豊富で、貧血予防の鉄分はホウレン草の6倍、血液サラサラのEPAはマアジの3倍、血圧対策のカリウムはバナナの1.5倍、肌・髪・味覚に効果的な亜鉛は鶏レバーの1.5倍。
認知症対策にいいと言われる注目成分プラズマローゲンも豊富に含まれている。こんなに栄養豊富なのに、低カロリーで低コレステロール。これは、食べるしかないでしょう!
過去の経験から「ホヤのニオイが苦手」と言う人がいるが、それは新鮮でないホヤを食べたからかもしれない。新鮮なホヤには臭みが一切ない。苦手意識のある人ほど、ぜひもう一度トライしてほしい。「うまっ!」という声が漏れることを、確信している。