アルツハイマーの危険度を知りたい! 脳の微細な萎縮をチェックする検査を受けてみた
開発に携わった東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授が言う。
「ブレインスイートは海馬の体積や微細な萎縮程度を精密に解析するプログラムです。海馬は何十年もかけてゆっくりと萎縮していく。しかし小さく複雑な構造をしているため、その微細な萎縮を目視で確認するには限度があります。そこでブレインスイートでは、8年間における東北大学加齢医学研究所での脳医学研究の成果に基づき、2万5000の脳画像をもとに徹底して学習した脳AI(人工知能)を用いて、海馬の状態を解析しています」
脳の健康をチェックする検査に、脳ドックがある。しかし一般的な脳ドックでは、脳腫瘍や脳出血、脳動脈瘤などの有無は調べられるが、海馬の微細な萎縮はわかりづらい。一方、ブレインスイートでは認知機能が低下する「前」に海馬の微細な萎縮がわかる。
「海馬の萎縮が記憶力低下などの症状として現れてくるのは、萎縮がかなり進んでから。微細な萎縮では、その変化は自覚できません。しかし早い段階から自分の海馬の状態を知り、生活習慣を改善することで、海馬の体積を増加させられます」