40歳以上の20人に1人が発症する「緑内障」…3つのよくある間違い
「しかし緑内障が進行すれば、見える範囲がどんどん狭くなりやがて視力を失います。緑内障は我が国の中途失明原因の第1位です」
■白内障と混同しているケースも
「緑内障は、手術で見えるようになる」──。これも間違っている。
「間違っている理由として主に2パターンがあります。ひとつは緑内障と白内障を混同しているパターン。緑内障は視神経が障害される病気で、白内障は水晶体が濁る病気です。緑内障の治療は眼圧を下げて進行を抑えることが目的で、元の見える状態に戻すことはできません。一方、白内障は濁った水晶体を取り除き、眼内レンズに換えることで、視力を取り戻せます」
もうひとつは、緑内障と白内障を併発していて、白内障手術で見えるようになったことを、「緑内障も治った」と勘違いするパターン。
「視力は取り戻せても、視野が欠けている状態は変わりません。だから緑内障の治療を継続しなければならない。ここでやめてしまって、何年後かに、視野欠損がかなり進んだ状態で再来院される患者さんもいます」